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数学の本質はその自由にある ゲオルグ・カントール
「私には『眼には見えるが信じられない』としかいえません。」
これは、デンマーク生れの数学者ゲオルグ・カントールが、直線と平面と空間のそれぞれをうめている点の「個数」が等しいことを証明したとき親しい数学者デデキント(1831〜1916)に送った手紙の一節です。
金持ちのデンマーク商人の子としてうまれ、15才の頃から数学的な才能を認められていたカントールは、ベルリン大学で、数学、物理学、哲学を学びました。
30才になる直前に、彼は無限集合についての革命的な論文を発表しました。その論文の基本的な考え方は、
「1対1の対応がつけられるものの個数は等しい」
というものです。このようなきわめてあたり前の考えを、無限集合に適用することによって、カントールは、数学の基礎そのものをゆさぶるような大問題を数学界に提示したのです。
当時の数学者たちの大部分は、彼の説に反対しました。彼の大学での師クロネツカー(1823〜1891)は「数学を気違い病院へ入れるつもりか」といって激しく攻撃しました。
カントールは自分の研究に対する攻撃があまりにはげしいのをみて、自分の研究を疑ったりするようになり、精神病院に入院するようにもなり、失意のうちになくなりました。
数学者ヒルベルト(1862〜1943)の言葉が彼には聞かれなかったのが残念です。
「カントールがわれわれのために創造してくれた天国から閉め出しをくう者は誰もいない。」
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